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- <イベントレポート・前編>「大学見本市2026〜イノベーション・ジャパン」に本学から5つの研究テーマと大学発ベンチャー1社が出展しました!(2026/8/20-21)
<イベントレポート・前編>「大学見本市2026〜イノベーション・ジャパン」に本学から5つの研究テーマと大学発ベンチャー1社が出展しました!(2026/8/20-21)
2026年8月27日(木)・28日(金)の2日間にわたり、東京ビッグサイト(南展示棟 南1ホール)にて、国内最大級の産学連携マッチングイベント「大学見本市2026〜イノベーション・ジャパン(Seeds for Tomorrow’s Startups)」が開催されました。
本イベントは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主催、文部科学省共催のもと実施され、全国136の大学・研究機関から280件にのぼる特許出願済み技術シーズが一堂に出展されました。会期中の総来場者数は11,690名を記録し、会場では研究者自身による熱心な技術解説や実演デモを通じて、企業関係者や研究者との活発な交流が行われました。
本学からは、5つの研究テーマと、本学の研究成果をもとに設立された大学発ベンチャー「株式会社花酵母factory」が出展しました。本記事では、前編として3つの研究テーマの技術概要と当日の展示の様子を紹介します。
出展研究テーマ&会場展示レポート
1. 全感覚野を同時カバー、光で操り電気で読む脳シート
理工学部 化学・物質学科 材料機能工学専攻 関口 寛人 教授
・技術概要:
脳機能の解明や神経疾患治療に向け、脳組織への侵襲を抑えながら、広範囲の神経活動を刺激・計測できる技術が求められています。そこで、厚さ約23μm(髪の毛の約1/3)の超薄型・フレキシブルシート型デバイスを開発しました。頭蓋骨と脳の間に留置することで、脳を貫通せずに視覚・聴覚・体性感覚・嗅覚の4つの感覚野を1枚でカバーし、神経活動を「光で操作」しながら「電気で記録」することができます。さらに、LED電圧から組織温度をリアルタイムに推定する安全監視機能も備えており、神経科学研究や神経疾患治療への応用が期待されています。
・当日の展示内容:
会場では、試作したフレキシブルデバイス(μLED-ECoG統合シート)の実物を展示し、LEDを点灯させるデモンストレーションを行いました。また、動作映像やin vivo実験の結果をディスプレイで紹介し、来場者の関心を集めました。
・出展の感想:
展示会には材料系や光関連の仕事をされている方やVC関係者など、幅広い層が参加しており、反応の広がりを感じました。来場者からはノウハウ計測の活用可能性について具体的な問いかけがあり、開発のヒントが得られました。光デバイスの話を進める中で、次の研究対象や方向性が見えてきました。


2. 石のような医薬品候補化合物を水に溶かす革新的可溶化技術
薬学部 近藤 啓太 准教授
・技術概要:
医薬品候補化合物は8割以上が水に溶けないという課題があります。そこで、化合物結晶と医薬品添加剤から成る球形顆粒を撹拌混合し、衝突により分子レベルの非晶質(アモルファス)状態にして可溶化する技術を開発しました。特に、本技術では、従来は有機溶媒にも溶けず、開発途中で中断されていた「石のような」brick dust化合物を非晶質化・ナノ粒子化して可溶化できるため、開発が困難、あるいは中断されていた化合物を蘇らせ、失われていた市場価値を取り戻す革新的なアプローチとして期待されています。
・当日の展示内容:
モニターで動画やアニメーションを映写して、粒子同士の衝突による粉砕・非晶質化のメカニズムや研究成果を、視覚的にわかりやすく紹介しました。
・出展の感想:
これまで接点のなかった異業種との交流があり、医薬品業界以外の来場者からも技術に対する高い関心が寄せられました。来場者との対話を通じて、想定していなかった技術の新たな活用可能性を感じました。


3. スパッタ成膜における低温結晶化促進技術
理工学部 電気電子工学科 太田 貴之 教授
・技術概要:
半導体などの高性能な機能性薄膜を、従来より低い温度で結晶化・高性能化する技術が求められています。本研究では、薄膜へのイオン照射量が桁違いに大きい「大電力パルススパッタリング」を用いて、機能性薄膜の結晶化を低温で促進する技術を開発しました。通常600℃以上で相転移するルチル型酸化チタン薄膜を基板温度300℃以下で実現したほか、薄膜トランジスタ用酸化インジウム系薄膜の高膜密度・大結晶粒径化により高いキャリヤ移動度を達成しています。金属酸化物、金属窒化物、炭素を含む金属材料など幅広く適用可能で、半導体やコーティング材料をはじめ多様な分野への応用が期待されています。
・当日の展示内容:
実際に作製されたサンプル品を展示したほか、ポスター・パネル、PC・ディスプレイを用いて、技術の特徴や研究成果を詳しく紹介しました。
・出展の感想:
具体的な連携につながりそうな接点がありました。来場者との対話を通して、潜在的な市場ニーズや現場の課題を把握することができました。

後編では、残る2つの研究テーマと、大学発ベンチャー「株式会社花酵母factory」の展示について紹介します。






