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<開催レポート>カーボンニュートラル研究推進機構 第1回研究交流会を開催(2022/11/03)

公開日時:2022.12.07
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名城大学カーボンニュートラル研究推進機構は、コアメンバーによる第1回研究交流会を2022年11月3日(祝・木)に対面で開催しました。当日はコアメンバーを中心に39名が参加しました。

 

コアメンバーは、当機構の3つの研究グループ「政策」「環境」「新素材」のいずれかに属している本学の研究者で構成され、その研究分野は多岐に渡っています。この研究交流会は、研究分野や学部の垣根を越えてコアメンバー間の相互理解を深め、メンバー同士の交流の促進を図ることを目的に開催されました。今回は各グループごとに自身の研究紹介を中心とした自己紹介(1人あたり約4~5分間)を、コアメンバーのうち約半数が行い、その後ディスカッション(各グループ30分間)を行いました。

 

当機構の位置づけと役割、および各グループの紹介については、下記をご覧ください。

<開催レポート>カーボンニュートラル研究推進機構 第1回シンポジウムを開催(2022/10/10)【後編】

 

はじめに、大野栄治副機構長(都市情報学部・教授)から「当機構は、本年4月に発足し、7月にキックオフ講演会、10月に第1回シンポジウムを開催した。参加者の反応やアンケート結果などから、カーボンニュートラルの取り組みについて、非常にたくさんの方が興味を示していることを改めて感じた。本学もカーボンニュートラルを「教育部会」「研究部会」「経営・環境部会」の三本柱で推進する体制を構築している。このうち「研究部会」を担うのが当機構である。本日集まっていただいたコアメンバーのみなさんの協力をもって、具体的かつ積極的に推進していきたい」と開会のあいさつがありました。

 

 

政策グループ

グループリーダー:森杉雅史(都市情報学部・教授)

政策グループは所属学部も研究分野も多岐に渡る16名で構成されており、今回はそのうち6名が発表を行いました。

【発表者】

森杉雅史(都市情報学部・教授)

村野宏達(農学部・教授)

大野栄治(都市情報学部・教授)

李秀澈(経済学部・教授)

中村一樹(理工学部・准教授)

⾕口義則(人間学部・教授)

 

水田から発生する温室効果ガスを有効活用するGETシステムや低炭素交通の戦略と手段から、水圏生態系における環境問題など、発表内容は多岐に渡りました。

 

森杉グループリーダーからは「地球温暖化というのは、断片的に捉えているとなかなか全体像が見えてこないので、効果的な政策が進んでいかないということがあると思う。政策グループとしては『幅』を持ちたいと考えていて、文系の研究者も素材の研究者もさまざまな研究者に集まってもらい、いろいろな意見が自由に出せる場になると一番よいと思っている」という話がありました。

 

グループディスカッションでは、「カーボンニュートラルの政策設計を実際の政策にどのように生かすべきか」という発言に対して、「まず、制度設計をあまり複雑にしないこと、そして、カーボンニュートラル達成には炭素税の導入が欠かせないが、ほかの政策を強めることができれば負担を軽減することが可能なので、その辺りを工夫しながら政策担当者に説明することがポイントだと思う」という回答がありました。ほかにも「GETシステムの課題やどんなブレイクスルーを望んでいるかを聞くことができれば、今後の新素材開発のモチベーションになりうる」という発言に対しては、「1ヘクタールの稲わらがあれば、10世帯分の電気代がまかなえると試算しているが、面積が広くなればなるほど、現状のインフラではメタン回収に多大な電力が必要になってしまう。また、メタン発生量自体をコントロールすることは難しいので、いかに貯めてどう使うかが課題。この辺りの協力をあおぎたい」という回答がありました。近年話題に上ることが多い『マイクロプラスチック』についても、「回収はほとんど人海戦術なので、流れ出す蛇口をいかに止めるかが重要だ、と以前から言われていながら、具体的な施策のないまま現在に至っている」「生分解性プラスチックに移行していく必要があるが高コストがネック。いかに社会へ提言していくかが重要になるのでは」といった話がありました。

 

 

 

環境グループ

グループリーダー:吉永美香(理工学部・教授)

環境グループは理工学部・農学部・薬学部所属の研究者を中心とした14名で構成されており、今回はそのうち7名が発表を行いました。

【発表者】

吉永美香(理工学部・教授)

松田和浩(理工学部・准教授)

片桐誠之(理工学部・准教授)

佐伯壮一(理工学部・教授)

神藤定生(理工学部・准教授)

礒井俊行(農学部・教授)

坂井健男(薬学部・准教授)

 

環境グループは、自身のバックグラウンドや興味を交えた発表内容で、研究分野も木造建築や下水汚泥の燃料化、バイオメディカル情報工学、有機合成化学など、バラエティに富んでいました。

 

吉永グループリーダーからは「環境グループは大所帯であると同時に、かなり幅広い分野の研究者が集まっている。カーボンニュートラルに直接関連のない研究者も含めて、ウェルカムでやっていきたい」という話がありました。

 

グループディスカッションでは、木造建築物の耐火性についての質問に対して、「免震性・耐震性についてはある程度見通しがついているものの、地震に伴う火災への懸念が制約となって建築されづらいということは確かにある。現在、燃えどまりするような技術開発が行われている印象」という回答がありました。また、『木造建築物』『名城大学』というキーワードから、名古屋城の木造化についても話が及びました。「それぞれの発表者が現状の希望や課題を語ったことにより、今後の連携や開発につながる未来が想像できた」という話に続いて、「企業ビルから排出された、プラスチックを含めた有機物を、すべて資源化してエネルギーにしてしまおうという取り組みを見た。名城大学でそれぞれの技術を持ち寄って、すべてエネルギー化する取り組みができればおもしろいのではないか」という提案もありました。そのためには「エネルギーには適材適所があるということと廃棄物の分類が非常に重要」だというコメントがありました。

 

 

 

新素材グループ

グループリーダー:内田儀一郎(理工学部・教授)

新素材グループは理工学部の研究者10名で構成されており、今回はそのうち6名が発表を行いました。

【発表者】

内田儀一郎(理工学部・教授)

竹内哲也(理工学部・教授)

丸山隆浩(理工学部・教授)

伊藤昌文(理工学部・教授)

平松美根男(理工学部・教授)

竹田圭吾(理工学部・教授)

 

新素材グループは、バッテリーマテリアル研究・光デバイス研究・ナノマテリアル研究・プラズマバイオ応用研究・プラズマナノ材料研究・気体プラズマガス改質研究などの紹介を中心に発表がありました。

 

内田グループリーダーからは「名城大学はエレクトロニクス・フォトニクス材料、ナノ材料、エネルギー材料、バイオ材料と幅広い材料研究の基盤がすでにある。そのアドバンテージを活かして、当機構で環境新素材、ならびに超省エネルギーデバイスの創製を目指したい」という話がありました。

 

グループディスカッションでは、「材料研究は『エネルギー利用の脱炭素化』と『素材の脱炭素化』の両方で貢献できる」という総括がありました。また、「自分野でカーボンニュートラルに貢献できるとすれば省エネルギーデバイス開発だろうと思う。そのデバイスでの農業応用など新しいアイデアにチャレンジしていきたい」という意見や「カーボンニュートラルは世界中で注目されており、自らもぜひとも貢献したいと考えている。今日の話を聞いて、異分野との学際的な活動にとても期待が持てた。機構として活発に活動していきたい」という意見がありました。

 

 

 

最後に

大野副機構長は「日本政府は、カーボンニュートラルを今後の成長戦略の大きな柱として位置付けている。新しい素材や技術の開発、社会の仕組みを変えるということが強く求められているなかで、当機構はそれに向かってまい進していきたい。異分野の研究者がカーボンニュートラルという共通点で協同していくため、今後もこういった機会を継続して設けたい」と話し、カーボンニュートラル研究推進機構 第1回研究交流会を終了しました。

 

第2回研究交流会は、来年3月に開催する予定です。

 

 

 

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