研究活動ニュース
2023年10月15日~21日にインドネシア・アイルランガ大学・理工学部化学科の学生11名と引率教員2名が来日しました。このうち学生10名は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプログラム」(SSP)で招へいされました。なかには、ナイジェリアやミャンマーからアイルランガ大学に留学している学生もおり、国際色豊かな顔ぶれとなりました。
受け入れ担当の薬学部・高谷芳明准教授は同大学と20年以上の交流があり、今までさまざまな共同研究を進めてきました。高谷准教授の研究室では1年前から国費留学生として同大学出身の学生が所属しており、久々の再会が果たせたこともうれしかったようです。なお、今回来日したうちの1名は、研究員としてこれから1ヶ月間滞在する予定です。
取材日である10月17日は『クロマトグラフィによる天然有機化合物の分離と分析』の講義と実習が行われました。この技術は天然資源から有用物質を分離し、その化学構造を明らかにするために、日本や欧米ではルーティンで行われているものですが、費用面や設備面などの理由で、インドネシアなどの東南アジア諸国ではまだ一般化されていません。そのため、彼らにとってはまだまだ教科書上のもので、普段自分たちが解析しているデータがどのように得られているかをイメージすることが難しいのが現状です。今回、実際に自らの手を動かして分析することにより、研究に対する理解やモチベーションをアップさせることが狙いの1つでした。
学生の1人であるDAQUIN GADY ALBANAさんは、初めての来日にも関わらず、勉強中の日本語で実験の説明をしてくれました。彼は「子供のころから『分析』に興味があった。インドネシアにある機械は全部日本製だったので、それで日本語を勉強しようと思った。日本に来ることができて、実際に分析もできてとてもうれしい。」と話していました。
研究以外の日本の印象を聞くと、学生たちは「公共交通機関がきれいで時間に正確」「インドネシアでも日本食は大人気だが、日本はなんでもおいしい」「治安がとてもよい」など、口々に笑顔で答えてくれました。
下記リンク先のレポートもぜひご覧ください。
「さくらサイエンスプログラム」でインドネシアから学生11人が来学
https://www.meijo-u.ac.jp/news/detail_29315.html
さくらサイエンスプログラムとは
さくらサイエンスプログラムは、新たな時代の社会を担う、世界の優れた人材を日本に短期間招き、日本の最先端な科学技術や文化に触れていただくプログラムです。日本の受入れ機関と、海外の送出し機関が作成した交流計画を幅広く公募し、採択しています。
さくらサイエンスプログラムは、産学官の緊密な連携により、諸外国・地域の青少年を我が国に招へいし、我が国の青少年との科学技術分野の交流を行う事業です。これを通して、
①科学技術イノベーションに貢献しうる優秀な人材の養成・確保
②国際的頭脳循環の促進
③日本と諸外国・地域の教育研究機関間の継続的連携・協力・交流
④科学技術外交にも資する日本と諸外国・地域との友好関係の強化
に貢献し、ひいては、日本及び世界の科学技術・イノベーションの発展に寄与することを目的とします。
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国際青少年サイエンス交流事業 さくらサイエンスプログラム