>ホーム

>大学サイト

ピックアップコンテンツ

  • ホーム
  • ピックアップコンテンツ
  • <プレスリリース>食用ラン藻スイゼンジノリから肌の弾力維持に関わる新たな成分候補を発見 ―クロロフィル由来成分の新たな機能性と化粧品素材への応用に期待―(総合学術研究科 景山伯春、農学部 加藤雅士 ・志水元亨)

<プレスリリース>食用ラン藻スイゼンジノリから肌の弾力維持に関わる新たな成分候補を発見 ―クロロフィル由来成分の新たな機能性と化粧品素材への応用に期待―(総合学術研究科 景山伯春、農学部 加藤雅士 ・志水元亨)

公開日時:2026.10.23
共有: facebook


名城大学大学院総合学術研究科(片山絵理香大学院生・景山伯春 教授)と農学部(加藤雅士 教授・志水元亨 准教授)らのグループは、日本で古くから食用とされてきたラン藻(シアノバクテリア)「スイゼンジノリ」注1)から、皮膚の弾力性維持に関わるタンパク質エラスチンを分解する酵素「エラスターゼ」注2)の働きを抑える新たな成分候補として、クロロフィル(葉緑素)由来のフェオフォルバイド注3)関連化合物を見いだしました。

本研究は、植物や藻類に広く存在するクロロフィルから生じるフェオフォルバイド関連化合物に、これまで十分に知られていなかった機能が存在する可能性を示すものです。

今後、スイゼンジノリに含まれる活性成分の詳細な構造や安全性を明らかにすることで、天然由来の機能性素材や化粧品素材への応用につながることが期待されます。

本研究成果は、2026 年 10 月 20 日に日本化粧品技術者会が刊行する国際誌「Applied Cosmetic Science and Technology」に掲載されました。

 

【本件のポイント】
・日本固有の食用ラン藻スイゼンジノリから、エラスターゼを阻害する成分を探索しました。
・活性成分の候補としてフェオフォルバイド関連化合物を見いだし、フェオフォルバイド a が低濃度(IC50注4)= 2.3 μM)で強いエラスターゼ阻害活性を示すことを明らかにしました。
・クロロフィル由来化合物の新たな生理機能を示す成果であり、機能性素材や化粧品素材への展開が期待されます。

 


 

【論文情報】
雑誌名:Applied Cosmetic Science and Technology
タイトル:Pheophorbide-related compounds are potential elastase inhibitors in the edible cyanobacterium Aphanothece sacrum
著者: Erika Katayama, Motoyuki Shimizu, Masashi Kato, Rungaroon Waditee-Sirisattha and Hakuto Kageyama
掲載日:2026 年 10 月 20 日
DOI: 10.69336/acst.2026-03
 


 

【用語解説】

注1)スイゼンジノリ:
日本固有種のラン藻。江戸時代から高級食材として珍重され、秋月藩に献上された。環境省のレッドリストで絶滅の危機に瀕している種として「絶滅危惧 I 類」に分類されている。スイゼンジノリがつくる多糖類「サクラン」は、優れた吸水性を示し、化粧品などの産業分野で注目されており、応用利用されている。

注2)エラスターゼ:
タンパク質を分解する酵素の一種。皮膚では弾力性に関係するエラスチンなどの細胞外マトリックスの分解に関与するため、エラスターゼ阻害物質は皮膚老化に関連する機能性成分として研究されています。

注3)フェオフォルバイド:
植物や藻類などに存在するクロロフィルが分解される過程で生じるテトラピロール化合物の一種。

注4)IC50:
ある作用を 50%抑制するために必要な物質濃度を示す値。一般に、同じ測定条件では値が小さいほど低濃度で作用することを意味する。

 


 

【プレスリリース本文はこちら】

https://www.meijo-u.ac.jp/news/asset/abd7229d2b6d1aa8945940d16943ef53.pdf

産官学連携のお問い合わせ