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「詰め込み・忘却」から「理解・定着」へ 有機化学の学びの定着プロセスと教育効果を実証 — アメリカ化学会「ACS Editors’ Choice」(注目論文)に選出 —(薬学部・武永尚子)

公開日時:2026.08.25
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薬学部をはじめとする理系学部の専門基盤となる有機化学では、複雑な概念を丸暗記するのではなく、反応メカニズムを論理的に捉え、本質的に理解する学習が求められています。
名城大学薬学部の武永尚子准教授(有機合成化学)は、有機化学の学習において記述式課題と個別フィードバックを組み合わせた教育介入を行い、学生の論理的理解の成長プロセスを縦断的データ解析により客観的に検証・可視化しました。
本研究成果は2026年8月8日に、アメリカ化学会(ACS)が発行する化学教育ジャーナル「Journal of Chemical Education」に掲載され、社会・科学的インパクトが特に高い論文として名誉ある「ACS Editors’ Choice」1) に選定され、期間限定でオープンアクセス(無料公開)されています。
 
【本件のポイント】
・既習範囲の復習を組み込んだ記述式課題(Writing-to-Learn 2))と継続的な個別フィードバックを組み合わせ、学生の論理的理解を深める教育介入を実施。
・個人差(初期能力や学習傾向)を考慮した縦断的データ解析(線形混合モデル3))により、教育介入による理解度の成長軌跡を統計的に検証。
・薬学教育のみならず、理工系・医療系をはじめとする高等教育全般の「つまずきやすい難関科目」に対する教育改善のモデルケースを提示。
 


 
【掲載論文】
掲載誌:Journal of Chemical Education
論文タイトル:Transforming “Cram and Forget” into “Mastery and Retention”: A Longitudinal Analysis of Cumulative Writing-to-Learn in Organic Chemistry Using Linear Mixed Models
著者:Naoko Takenaga
掲載日:2026年8月8日(ACS Editors’ Choice選出
DOI:10.1021/acs.jchemed.6c00630
URL:https://doi.org/10.1063/5.0341819
 


 
【用語解説】
1)ACS Editors’ Choice
アメリカ化学会(American Chemical Society)が発行する全80誌以上(年間約7万報以上)の掲載論文の中から、分野を問わず重要で画期的な論文を「1日1報(年間365報)」のみ選抜する名誉ある制度。選出率は1%未満という狭き門であり、選定論文は、期間限定で全世界に無料公開(オープンアクセス)される。

2)Writing-to-Learn(WTL; 記述による学習)
単に知識を書き写すのではなく、自身の言葉や描画によって概念や思考プロセスを説明・再構築させる学習法。

3)線形混合モデル(Linear Mixed Models: LMM)
複数回測定した縦断データにおいて、個人ごとの初期能力や成長速度の違い(ランダム効果)と、時間の経過や介入の効果(固定効果)を同時に考慮して解析できる統計的手法。
 


 
プレスリリース本文はこちら

https://www.meijo-u.ac.jp/news/asset/fb88d8b8c2de9569c069946f454d47c4.pdf

 

 

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