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<プレスリリース>植物が青色光でデンプンを分解し気孔を開く仕組みを解明 −青色光受容体フォトトロピンの新たな基質WDR48を発見−(理工学部・堀田 一弘)

公開日時:2026.04.02
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山口大学大学院創成科学研究科の武宮淳史教授、東京理科大学創域理工学部の山内翔太助教(元 山口大学学術研究員)の研究グループは、東京農工大学大学院農学研究院生物システム科学部門の梅澤泰史教授、名城大学理工学部の堀田一弘教授らとの共同研究により、植物が青色光に応答してデンプンを分解し、気孔開口を促進する新たな分子メカニズムを解明しました。

気孔は、植物の表皮に存在する一対の孔辺細胞によって形成される微小な孔であり、青色光に応答して開口し、光合成に必要な二酸化炭素(CO₂)の取り込みを促進します。孔辺細胞は表皮細胞の中で唯一葉緑体をもち、光合成によって葉緑体中にデンプンを蓄積します。青色光はこのデンプンを迅速に分解する作用をもち、その分解によって生じた糖や有機酸などが気孔開口を促進すると考えられています。しかし、この過程を制御する分子メカニズムはこれまで明らかになっていませんでした。

本研究では、青色光によって特異的にリン酸化1されるタンパク質「WDR482」を発見し、この因子が孔辺細胞におけるデンプン分解に必須であることを明らかにしました。さらに、WDR48は青色光受容体であるフォトトロピン3と結合し、青色光依存的にリン酸化される基質であることを示しました。

本成果により、青色光がデンプン分解を介して気孔開口を制御する新たな仕組みが明らかとなりました。この仕組みを応用し、気孔開口を人為的に制御することで、光合成効率や水利用効率を向上させ、食料およびバイオエネルギー生産に資する作物の開発につながることが期待されます。

本研究成果は、2026年3月6日にイギリス科学誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。

 

【ポイント】

・ 青色光による気孔開口を促進する新たな分子メカニズムを解明

・ 青色光受容体フォトトロピンの新たなリン酸化基質を発見

・ 作物の光合成効率や水利用効率の向上につながる可能性

 


掲載論文

【題 名】Phosphorylation of WDR48 by phototropins drives starch degradation to promote stomatal opening

(フォトトロピンによるWDR48のリン酸化はデンプン分解を誘導し気孔開口を促進する)

【著者名】Shota Yamauchi, Saashia Fuji, Hiroki Ikuta, Naoyuki Sugiyama, Yutaka Kodama, Luca Distefano, Haruki Fujii, Kota Yamashita, Hinano Takase, Mika Nomoto, Yasuomi Tada, Taishi Umezawa, Kazuhiro Hotta, Diana Santelia, Ken-ichiro Shimazaki, Atsushi Takemiya

(山内翔太、冨士彩紗、生田大貴、杉山直幸、児玉豊、Luca Distefano、藤井春樹、山下昂太、高瀬緋奈乃、野元美佳、多田安臣、梅澤泰史、堀田一弘、Diana Santelia、島崎研一郎、武宮淳史)

【掲載誌】Nature Communications(2026年)

【掲載日】2026年3月6日

【DOI】10.1038/s41467-026-70314-5


 

プレスリリース本文はこちら

https://www.meijo-u.ac.jp/news/asset/9d3a49a6e0e0c8a2322f9fb94079dcba.pdf

 


 

 

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