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<開催レポート>カーボンニュートラル研究推進セミナー「主鎖改変が拓くペプチド・タンパク質の生物有機化学 骨格変えても、えぇんかい!?」(2026/2/9)

公開日時:2026.02.25
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2026年2月9日(月)、名城大学八事キャンパスにて、名城大学「学びのコミュニティ創出支援事業」採択プログラム「行動変容を促すための学外活動を活用した学修プログラム」主催による特別講演会を開催しました。本講演会は、カーボンニュートラル研究推進機構の後援のもと実施されました。

講師には、日本におけるペプチド化学研究の第一人者である、静岡大学大学院総合科学技術研究科 工学専攻 化学バイオ工学コースの鳴海哲夫教授をお迎えしました。当日は、薬学部の教員・学生を中心に約70名が参加し、ペプチド・タンパク質研究の最前線に触れる貴重な機会となりました。
 
 

ペプチド化学と創薬研究の最前線

ペプチドとは、複数のアミノ酸が連なって構成される分子で、ホルモンや神経伝達物質などとして体内で重要な役割を担っています。生体内物質に近い性質を有することから標的分子への特異性が高い点が特長です。

一方で、体内で分解されやすく安定性に課題があること、大量合成が難しいことなどが、長年、ペプチド創薬における問題点として指摘され続けてきました。しかし近年では、合成技術の高度化、非天然アミノ酸の活用、分解を防ぐ安定化技術の進展により、実用化に向けた研究開発が大きく前進しています。ペプチドは、次世代医薬品を支える中核技術として、国内外で大きな注目を集めています。
 
 

講演概要 

「主鎖改変が拓くペプチド・タンパク質の生物有機化学 ― 骨格変えても、えぇんかい!?」

講演では、まず、中分子創薬の可能性から始まり、ペプチドやタンパク質の「主鎖」をあえて改変するというアプローチにより、生体分子の機能や物性を自在制御への挑戦について学部生にもわかりやすい表現で説明がありました。主鎖改変ペプチドの合成法の紹介から始まり、改変ペプチドの導入によって、ペプチドの水素結合や二次構造が制御され、化学安定性・膜透過性・生物活性などが改善される最先端の研究成果が具体例とともに紹介されました。従来の常識にとらわれない発想が、新たな創薬戦略を切り拓く鍵となることを強調されました。
 
 

研究者としての姿勢と新たな挑戦

講演の後半では、これまでの研究人生で直面した課題や試行錯誤についても率直に語られました。研究活動に必要なものとして「試行性」「逆境性」「柔軟性」の3つを挙げ、とりわけ“まずやってみる勇気”を持った挑戦的思考の重要性を学生に向けて力強く伝えられました。

現在は、新たな挑戦として、タンパク質を有機化学的にコントロールする研究に取り組んでおり、有機合成手法を用いたタンパク質結合制御や、細胞内における結合特性の解析結果についても報告がありました。今後は、有機化学を駆使したより高度な分子設計を通じて、新たな創薬へとつなげていきたいとの展望が示され、熱意あふれるメッセージで講演は締めくくられました。

 


 

(企画責任者の薬学部・坂井 健男 教授)

 
 

質疑応答

講演後には予定時間を超えて活発な質疑応答が行われ、学生・教員から多くの質問が寄せられました。第一線で活躍する研究者の姿勢や最先端研究に直接触れる機会は、参加者にとって大きな刺激と学びの場となりました。
 
 

 

 
 
今後も本事業では、学外の先端的研究や実社会とつながる学修機会を創出し、学生の主体的な学びと行動変容を促す取り組みを推進してまいります。
 

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