研究活動ニュース
全固体リチウムイオン電池材料の展開に期待
低温プラズマプロセスで1 次元Si/Sn ナノ材料負極のシングルステップ作製に成功
~高容量Li イオン電池を実証~
名城大学カーボンニュートラル研究推進機構・次世代バッテリーマテリアル研究センターの内田儀一郎教授、池邉由美子准教授、並びに理工学部電気電子工学科益本幸泰大学院生のグループは、九州大学、大阪大学と協力して、独自の高圧Heプラズマスパッタリング法で、多様な形態をもつSi/Snの1 次元ナノ材料負極を簡易な単一ステップ工程で作製することに成功しました。さらにそれを負極としたLi イオン電池で1,000 mAh/g 以上の高容量を劣化なく駆動できることを実証しました。本研究の高圧プラズマスパッタリング法は、1次元ナノ材料負極を前処理なく簡易に大面積にも作製できる画期的な方法で、次世代の全固体Li イオン電池材料に展開していくことが期待できます。
この研究成果は2023年9月8日18時(日本時間)にネイチャーパブリッシンググループの英国科学雑誌Scientific Reports(電子版)に掲載されました。
【本件のポイント】
・高圧He プラズマスパッタリング法を用いた簡易な単一ステップ工程で1 次元Si/Sn ナノワイヤー負極を作製することに成功
・繊維状Si ナノワイヤー負極を用いたLi イオン電池で1,000 mAh/g 以上の高容量を実証
・1 次元ナノ材料負極を前処理なく簡易に大面積にも作製できる画期的な方法なため、次世代の全固体Li イオン電池材料展開が期待される。
【論文タイトル】
タイトル:
Single-step fabrication of fibrous Si/Sn composite nanowire anodes by high-pressure He plasma sputtering for high-capacity Li-ion batteries
高容量Liイオン電池を実現する高圧 Heプラズマスパッタ リング法を用いた繊維状Si/Snナノワイヤー負極の単一ステップ作製
著者:
Giichiro Uchida, Kodai Masumoto, Mikito Sakakibara, Yumiko Ikebe, Shinjiro Ono, Kazunori Koga, Takahiro Kozawa
雑誌名:Scientific Reports
DOI: 10.1038/s41598-023-41452-3
https://www.nature.com/articles/s41598-023-41452-3
プレスリリース本文はこちら
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