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<イベントレポート>T-GEx国際シンポジウム「Nurturing World-Class Researchers」が開催されました(2024/6/6)

公開日時:2024.06.12
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T-GExについて

T-GEx(世界的課題を解決する知の「開拓者」育成事業:Tokai Pathways to Global Excellence)は、名古屋大学を代表機関、岐阜大学を共同実施機関として、若手研究者が大型の国際的・学際的研究プロジェクトを牽引するPIや、産学連携や起業を国内外で活発に展開する高度人材など、自らの定める方向で成長していくことを支援し、これにより、次世代に対する「ロール・モデル」を輩出して、人材育成の好循環を作り出していくことに主眼を置いたプログラムを運営しています。

 

2024年度は各機関の若手研究者がT-GExフェローとして19名、T-GExアソシエートとして16名参加し、連携学術機関である名城大学は、2022年度から近澤未歩助教(農学部・応用生物化学科)、2023年度から野崎佑典助教(情報工学部・情報工学科)、2024年度から黒川裕介助教(農学部・生物資源学科)がT-GExアソシエートとして参加しています。

 

T-GExの詳細はこちら

 

T-GEx国際シンポジウム「Nurturing World-Class Researchers」

2024年6月6日(木)に名古屋大学東山キャンパスにて、T-GEx国際シンポジウム「Nurturing World-Class Researchers」が開催されました。本学からはT-GExアソシエートである黒川助教がプログラム進行役として参加しました。

 

Opening Remarks(開会あいさつ)

はじめに、名古屋大学・山中宏二副総長からOpening Remarks(開会あいさつ)がありました。

 

 

Special Lecture(特別講義)

シンポジウムの前半は、台湾中央研究院分子生物学研究所特別研究員のYi-Fang Tsay(イー・ファング・ツェイ)博士と英国オックスフォード大学のRoger Goodman(ロジャー・グッドマン)教授を迎えて、両名のSpecial Lecture(特別講義)がありました。

 

Chairperson(司会)の名古屋大学・榊原 均教授から、Tsay博士の紹介があり、特別講義「My scientific journey with transceptor CHL1 -The stories behind the science」が始まりました。

 

植物学者であるTsay博士は「私の科学という名の旅は、日本から来た顕微鏡から始まった」と話し、なぜ硝酸塩に注目したかをはじめ、植物における硝酸塩輸送やシグナル伝達に関する自身の研究について語りました。

 

また、T-GExに参加している若手研究者に向けては「一生懸命やれば絶対に成功するわけではないが、一生懸命やらなければ絶対に成功しない」「危機は変革のチャンス」と語り、「高みを目指して大きな目標を持って欲しい」と呼びかけました。

 

 

続いて、Chairperson(司会)の名古屋大学・武田宏子教授から、Goodman教授の紹介があり、特別講義「Early Career Researchers and the University of Oxford」が始まりました。

 

社会科学者であるGoodman教授は「900年の歴史を持つオックスフォード大学が、21世紀においても依然として世界的競争力を持つのはなぜか」と話し、講義を始めました。

 

そして、1990年代の大学における問題を指摘した後、オックスフォード大学がどのように改革を行ったのかを、意思決定プロセスの大幅な変更や収入増加の具体的な方策を交えて語りました。続けて、改革の効果や研究者数の順調な増加、研究者に対するサポートについて、Goodman教授は述べました。

 

最後にT-GExに参加している若手研究者に向けては、「自分だけの研究計画を立てて、自分だけの他国の共同研究者を見つけて、国際学会にどんどん参加してほしい」「困難にめげることなく研究と教育を楽しんでほしい」と述べ、「研究への支援に敬意をもって、自分のもっともやりたいことができていることに感謝しよう」と呼びかけました。

 

 

Discussion with Early Career Researchers(若手研究者とのディスカッション)

小休憩を挟んだ後、Tsay博士、Goodman教授と、T-GExに参加している若手研究者とのディスカッションがありました。T-GExフェローの名古屋大学・Matthew Su特任助教がモデレーターとなり、ワークライフバランスやゲスト2人の若手時代の話、ワールドクラスの研究者になるには、申請書の書き方、など、さまざまな話題が飛び交い、終始笑いの絶えないディスカッションになりました。

 

Tsay博士もGoodman教授も「チャンスがあったら必ずつかむべき」「機会があったらとりあえず進んでやるべき」と話していたのが印象的でした。

 

Networking of Early Career Researchers(若手研究者のネットワーク)

会場には、T-GExに参加している若手研究者の自己紹介シートが貼り出されていました。その前で、参加者はお互いの研究内容を紹介するなどして交流を深めていました。本学の黒川助教がコーディネーターとしてたびたびアナウンスを行いました。参加者はコーヒーを片手に語り合い、途中のアナウンスが届きづらくなるほど、大変な盛り上がりを見せていました。

 

Closing Remarks(閉会あいさつ)

最後に、名古屋大学・高等研究院院長・阿波賀邦夫教授から、Closing Remarks(閉会のあいさつ)があり、シンポジウムは閉会しました。

 

 

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