3 つの成果を名城大学よりプレスリリースしました。【プレスリリース 1】独自のプラズマプロセスで直径 150 nm 程度の Si ナノワイヤー負極を簡易な単一ステップ工程で作製することに成功しました。接着剤を利用しないことから Li イオンを取り込める Si 材料のみの電極膜となります。さらに本研究では Si ナノワイヤーの表面を電子伝導性の良い Sn 金属でコートすることを実現しました。これにより Li イオンの充電・放電反応を促進することができます。実際に繊維状に生成した Si/Sn ナノワイヤー負極で Li イオン電池を試作し評価したところ、1000 mAh/g 以上の高い容量を 50 サイクル以上劣化なく維持できることを実証しました。【プレスリリース 2】独自の低温高圧プラズマプロセスで直径 10 - 20 nm 程度のナノ構造をもつ Ge 多孔質電極を有機接着剤なしの工程で作製しました。さらにそのGe 層をカーボン層で挟み込む負極構造を考案しました。底のカーボン層は銅の集電極と良好な界面を形成し、また、最上位のカーボン層は電解液と良好な界面を形成すると考えられます。このように Li を充電する Ge の両界面をカーボン層で制御した C/Ge/C 多層負極を開発してLi イオン電池を評価したところ、910 mAh/g 以上の高い容量を 90 サイクル以上劣化なく維持することに成功しました。この結果は両カーボン層により Ge 材料の機械的劣化と化学的劣化が抑制されたことを示唆する画期的な成果です。【プレスリリース 3】非結晶 Ge と Li イオン伝導性を持つ固体電解質 LiAlGePO を組み合わせた複合材料の電極を有機接着剤なしのプラズマプロセスで作製しました。具体的には Ge 層を LiAlGePO 層でカバーした構造を考案しました。その結果 1074 mAh/g という高容量を 300サイクル以上劣化なく駆動させることに成功しました。負極に用いたイオン伝導体は Ge の亀裂を機械的に抑制するとともに電解液と良好な界面を形成し、負極の劣化を化学的にも抑制することが示唆されました。現在、この新規 Ge 複合負極を全固体 Li イオン電池に展開中です。センターに多彩な分野の先生方が参画し、以下の電池に関する成果を上げています。土屋文教授は MeV の高エネルギーの酸素(O+)イオンをプローブビームとした ERD 法を利用することで、薄膜 Li イオン電池に含まれる微量な Li 原子の過渡的な蓄積濃度を評価できることを新たに見出しました。平松美根男教授、竹田圭吾教授は新規カーボンナノウォール電極を開発し、100 F/g 以上の高容量を 100 サイクル以上維持することに成功しました。大脇健史教授は Li イオンを TiO2 ルチル結晶に導入する新たな手法を発見しました。池邊由美子准教授は、溶液紡糸法による繊維状 RE-Ba-Cu-O 超伝導体の作製プロセス開発に成功しました。田中正剛准教授は、熱や摩擦を電力変換する発電システムを開発しました。太田貴之教授は、プラズマ修飾カーボン材料を用いた高効率燃料電池を開発しました。4030thAnniversary図 2: 1 次元 Si/Sn ナノ材料負極のシングルステップ作製に成功 ~高容量 Li イオン電池を実証~図 3: 半導体負極の界面制御により高容量かつ長寿命な Li イオン電池を実現図 4: 容量 3 倍で長寿命な次世代の全固体 Li イオン電池実現へ ~新たな Ge 複合負極の開発に成功~
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