1.センター設立の背景について2.センターの目的と研究活動についてカーボンニュートラル物質改質技術研究センター研究代表者の光変換効率は現状~ 10% 程度と、植物の光合成(0.2~ 0.3%)を大きく超える効率を実現することに成功しているものの、更なる高効率化、高耐久化が求められるとともに、太陽光変換効率を低下させずに更に大面積化を実現することが、社会実装するために必要とされています。また、CO2 のドライリフォーミングに使用される触媒についても、ニッケルや金属酸化物などをベースとした触媒が実用化されているものの、CO2 の分解に伴い発生する炭素の析出(コーキング)による変換効率の低下が問題となっているように、効率と耐久性を高次元で維持する新たな触媒または変換システムが求められており、これらの課題の達成には更なる基礎研究による学術基盤の構築が強く求められています。図に本センターの研究スキームを示します。本センターでは CO2 変換反応プロセスにおいて極めて重要な触媒技術に着目し、1)触媒材料の最適化による更なる反応の高効率化と高耐久性の実現、2)新規触媒23第三篇研究活動「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて 2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える」ことを世界共通の目標とした「パリ協定」が 2015 年に採択され、我が 国でも 2020 年の臨 時国 会にて「2050 年カーボンニュートラル」を宣 言し、2050 年までに二酸化炭 素(CO2)などの温室効果ガスの排出を「実質ゼロ」にすることを目標に様々な活動が行われています。この CO2の実質排出量「ゼロ」を目指すカーボンニュートラルの実現には、主に化石資源に依存してきたエネルギーシステムに対し、省エネルギー化の促進とともに CO2 排出量の少ないエネルギー資源への転換、再生可能エネルギーなど CO2 フリーなエネルギーを利用することが必要です。また、液体系炭化水素燃料の利用や炭素源を必要とする化学品製造などの分野では、CO2 の循環的利用により、実質的に大気中 CO2 を増加させないことも重要となります。そこで、世界各国で CO2 を分離・回収して、燃 料・化学品へ 物質変 換し利用する技 術(CCU:Carbon dioxide Capture and Utilization)が注目を集め、とくに大気中の CO2 削減に寄与する重要な技術として光触媒的 CO2 還元や、CO2 を原料とした触媒的物質変換(ドライリフォーミング)技術が研究されています。しかし、CCU 技術における CO2 変換(還元)には、熱力学的に大きな吸熱反応過程が必要となり、現在主流の熱化学的プロセスのみでは対応しきれず、反応プロセスを促進させる触媒技術の発展に大きな期待が寄せられています。また、各プロセスに使用される触媒に関する研究において、例えば人工光合成用に研究開発されている光触媒図.本センターにおける研究スキーム竹 田 圭 吾―研究紹介(研究センター)―
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