【デジタルパンフレット】総合研究所30周年記念誌
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も、10 年後に必要になると考えた希土類鉄磁石を非公式な研究テーマとして取り組み、ネオジム磁石の発明に至ったと振り返りました。佐川特任教授の研究哲学とネオジム磁石発明まで大学院で材料科学を学び、博士課程で苦労しながら博士号を取得。その後、富士通研究所で磁石材料の研究に従事しました。サマリウムコバルト磁石の強度改善に成功する一方で、鉄資源の豊富さに着目し、将来性を感じた希土類鉄磁石の研究を独自に開始しました。研究の転機は 1978 年東京でのシンポジウムで、希土類鉄磁石の未開拓性と技術的課題を知ったことで、カーボンやボロン添加のアイデアを得たことでした。ボロン添加で磁気特性が向上することを確認しましたが、会社で磁石研究が中止となり、材料メーカーへの転職を模索。住友特殊金属への入社が決まり、研究を継続する道が開けました。ネオジム鉄ボロン磁石開発とその課題1980 年に住友特殊金属へ移り、研究は順調に進展。1982 年には世界最強のネオジム鉄ボロン磁石を完成させました。しかし高温特性の課題があり、ジスプロシウムを用いて耐熱性を向上させました(後に希少資源問題が浮上)。同時期に米国の研究グループも同様の成果を得ており、特許を巡る競合がありましたが、交渉の末にクロスライセンスで合意しました。以降も耐熱性向上や薄板磁石の製造など、持続可能な磁石開発に継続して取り組みました。15総合研究所30周年記念シンポジウム第二篇名城大学総合研究所主催の「総合研究所 30 周年記念シンポジウム ~学際的アプローチによる社会課題解決への挑戦~」が、2025 年 10 月 30 日、天白キャンパス 研究実験棟Ⅳ 1 階 101 講義室にて開催され、教職員、学部生、大学院生、一般市民ら約 130 人が参加しました。1.開会あいさつ 野口 光宣(名城大学学長)はじめに、野口光宣学長より開会の挨拶がありました。1994 年に、学部・学科横断の学際研究や産官学連携による共同研究を推進し、本学の学術文化の発展に寄与することを目的として総合研究所が設立されたこと、その後、学術研究奨励助成制度の整備、研究センター部門の創設、カーボンニュートラル研究推進機構の設置など、さまざまな取り組みを進め、研究成果を社会へ還元してきた歩みが紹介されました。野口学長は、「本シンポジウムを、総合研究所の 30 年間を振り返り、今後の本学の研究の在り方や社会課題との関わりを皆さまと考える機会としたい」と述べました。2.第 1 部 佐川眞人特任教授の基調講演続いて、佐川眞人特任教授による基調講演「Nd 磁石の発明~若手研究者はイノベーションを起こし、年配研究者は究極を目指す~」が行われました。佐川特任教授は、研究は「10 年後のニーズを見据えて設定する」ことの重要性を強調し、今日のシンポジウムのテーマである学際的アプローチによる社会課題解決においても、この視点が有効だと提案しました。自身野口学長佐川特任教授総合研究所 30周年記念シンポジウム

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